先日、サンシャイン水族館へ行ってきました。
サンシャイン水族館は、天空のペンギン水槽や新オープンのクラゲ展示エリアが盛り上がっています。
たくさんの見どころがあるサンシャイン水族館には、可愛くないのになぜか気になってしまう「へんないきものたち」もいました。

気になる生き物をじっくりと観察してみると、面白い特徴や意外な発見があって楽しいですよ!
そこで今回は、サンシャイン水族館で注目してほしい「7種類のへんないきものたち」を紹介します。
へんな生き物①:アカグツ


平べったい体が特徴的なアカグツ。
小さなエイのように見える魚で、全身がチクチクした小さなトゲで覆われています。
見た目からも分かると思いますが、魚なのに泳ぎがちょっと苦手です。
深海に生息していて、胸びれと腹びれを使って海底を歩くように移動します。
”アカグツ”と聞くと「赤い靴」を連想します。たしかに見た目は靴のように見えなくもないです。
しかし、実際は「アカ(赤)+クク(カエルの古語)」から由来すると言われています。
アカグツが海底を歩くように移動する姿が、カエルのように見えたのでしょうね。


- 体長は約20~30cm
- 海底に生息する深海魚
- 円盤状の平たい体が特徴的
- 胸びれと腹びれを使って歩くように移動する
アカグツはサンシャイン水族館の「冷たい海エリア(1F)」で見られます。



水槽の中でボーっとしているので、見つけるのも写真を撮るのも簡単ですよ!
へんな生き物②:イロカエルアンコウ


イロカエルアンコウは、おでこの先にある提灯のような器官が特徴的です。
小さくて可愛らしく見えますが、じっくりと観察すると不思議な姿が気になります。
提灯のような器官は「エスカ」と呼ばれる疑似餌で、釣り竿のように使ってエサとなる小魚を捕まえます。



「ガブッ!」っと一口で丸飲みしてしまう捕食シーンは必見ですよ!
イロカエルアンコウは、その名のとおり体色や模様のバリエーションが豊富です。
赤や黄色、オレンジや黒など、カラフルな見た目がダイバーからも人気を集めています。
クマドリカエルアンコウと呼ばれる模様がソックリな仲間もいますが、模様が「目元まで到達しているかどうか」で判別できますよ。


- 体長は約5~15cm
- サンゴ礁や岩礁に生息する海水魚
- 体色や模様のバリエーションが豊富
- エスカと呼ばれる疑似餌で小魚をおびき寄せて捕食する
イロカエルアンコウはサンシャイン水族館の「生き物たちの不思議エリア(1F)」で見られます。



体が小さく岩陰に隠れていることもあるので、根気強く探してみてください!
へんな生き物③:ナンヨウツバメウオ


ナンヨウツバメウオは、上下に伸びる大きなヒレが特徴的です。
個性的な三角形の姿が、一般的な魚のイメージとは少し離れているかもしれません。
”ツバメウオ”という名前の由来は、上下に広がる大きなヒレが「羽を広げたツバメ」のように見えることだそうです。



ユニークな見た目ですが、羽ばたくように泳ぐ姿は優雅ですよ!
写真で紹介したナンヨウツバメウオは、成魚の姿(正確には成魚になる途中)です。
幼魚の頃は、まるで枯葉のような茶色い姿をしています。その理由は、枯葉に擬態して外敵から身を守るためだそうです。
ナンヨウツバメウオのように「幼魚と成魚の姿がまったく異なる魚」はたくさんいるので、注目してみると楽しいですよ!


- 体長は約50cm
- 熱帯海域に生息している
(幼魚は沿岸のサンゴ礁、成魚は沖合に分布) - 上下に広がる大きなヒレが特徴的
- 幼魚と成魚で見た目が大きく異なる魚
ナンヨウツバメウオはサンシャイン水族館の「マングローブの森エリア(2F)」で見られます。



群れで泳ぐ習性があり、見た目が個性的なので見つけるのは簡単ですよ!
へんな生き物④:ヒメカンテンナマコ


半透明でブヨブヨした奇妙な姿が特徴的なヒメカンテンナマコは、深海に生息する小型のナマコです。
”ナマコ”と聞くと、ちょっと気持ち悪いイメージがあるかもしれません。でも、ヒメカンテンナマコは、ウミウシのような見た目が可愛らしいですよ!
寒天のように透き通ったピンク色の体から「ヒメ(姫)+カンテン(寒天)+ナマコ」と呼ばれているのかもしれません。
ヒメカンテンナマコは、背中の突起に発光器官があります。
外敵から突かれるような刺激を受けると、青く発光するようです。
発光する理由は詳しく判明されていませんが、暗い深海で目眩ましするためかもしれませんね。


- 体長は約5~10cm
- 深海に生息している
- ピンク色で寒天のような体が特徴的
- 刺激を受けると発光するらしいが詳しい生態は解明されていない
ヒメカンテンナマコは、サンシャイン水族館の冬季限定イベント「ゾクゾク深海生物エリア(2F)」で見られます。
イベントは毎年行われていますが、展示される生き物が変更される場合もあります。



深海生物は見た目がユニークで、観察すると面白いですよ!
へんな生き物⑤:サギフエ


サギフエは、細長い口が特徴的な小さな魚です。
筒状に伸びた細長い口で、砂底に潜むエサを捕えます。
背中にはノコギリ状のするどいトゲがあり、いつも斜め下を見ながら泳いでいる不思議な魚です。
サギフエは、底曳網(そこびきあみ)で大量に漁獲されることがあります。
しかし、身が少ないことから、食用で流通することはほとんどないそうです。
身には脂がのっているので、食べる機会があれば美味しく味わえますよ!


- 体長は約15~20cm
- 水深25~600mの大陸棚に生息している
- 細長い口が特徴的な魚
- 幼魚の体色は銀色で成魚になると赤色に変わる
サギフエはサンシャイン水族館の「冷たい海エリア(1F)」で見られます。



さまざまな水族館で見られる比較的ポピュラーな魚ですよ。
へんな生き物⑥:ゾウギンザメ


ゾウギンザメは「ゾウのような鼻」と「銀色の体」が特徴的です。
これらの特徴は、名前の由来にもなっています。
数億年にわたって姿を変えずにいることから「生きた化石」とも呼ばれています。
水族館でゾウギンザメを初めて見るお客さんは、高確率で「雑巾(ぞうきん)ザメ」と言い間違えます。
正しくはゾウのような鼻をもつ銀色の「ゾウギンザメ」です。間違えないように!(笑)


- 体長は約50~120cm
- 水深200mほどの深海に生息している
- ゾウのような鼻が特徴的
- 鼻のような吻端(ふんたん)にはロレンチーニ器官が備わっている
ゾウギンザメはサンシャイン水族館の「冷たい海エリア(1F)」で見られます。



サンシャイン水族館では、ゾウギンザメの繫殖活動も取り組んでいますよ。


へんな生き物⑦:ニセフウライチョウチョウウオ


写真をパッと見た感じ、可愛らしいチョウチョウウオの仲間です。



へんないきものなの?
この魚は「ニセフウライチョウチョウウオ」という名前で、別種であるフウライチョウチョウウオの”偽者”とされています。



あれ?フウライチョウチョウウオ…?
なんかよく見ると違う!偽者だ!!



いや、そんなつもりは…
ニセフウライチョウチョウウオとフウライチョウチョウウオは、体の黒いラインを見ると簡単に見分けられます。
- ニセフウライチョウチョウウオ:同じ方向に並んでいる
- フウライチョウチョウウオ:交差するように並んでいる
- 体長は約30cm
- サンゴ礁や岩礁などに広く分布している
- 水平に入る黒いラインと黄色い尾ひれが特徴的
- フウライチョウチョウウオと姿が似ている
(見分け方は「黒いラインの向き」に注目)
ニセフウライチョウチョウウオは、サンシャイン水族館の「チョウチョウウオの舞エリア(1F)」で見られます。
さまざまな種類のチョウチョウウオが泳いでいるので、特徴を見比べながら探してみてください!



体の大きなチョウチョウウオに注目すると見つけやすいですよ。
最後に|へんないきものを観察すると楽しい


サンシャイン水族館には「へんないきもの」がたくさんいます。でも、知らない生き物や興味のない生き物って、あまり注目することはありませんよね。
水族館に展示されている生き物たちは、野生の姿を見る機会が滅多にありません。そんな生き物たちの「水族館でしか見られない姿」を見逃してしまうのはもったいないです。
ぜひ「へんないきものを見つけよう!」とアンテナを立てて、じっくりと観察してみてください。今まで名前も知らなかった生き物たちに、興味を持つきっかけになるかもしれませんよ!
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