日本には約100か所を超える水族館があり、生き物や展示の見どころが異なります。
2020年にJAZA(日本動物園水族館協会)が発行した「日本動物園水族館年報」では、2019年度(2019年4月~2020年3月)の水族館入館者数が発表されました。
そこで今回は「2019年度の水族館年間入館者数TOP10」をテーマに、入館者数が多い理由やどのような魅力があるのかを考察してみます。
「どの水族館に行こうかな?」と迷っている場合は、入館者数が多い水族館から選んでみるのもアリですよ。
水族館の年間入館者数ランキング
JAZA(日本動物園水族館協会)が発行する「日本動物園水族館年報」によると、水族館の2019年度(2019年4月~2020年3月)入館者数は下記のとおりです。
順位 | 水族館 | 都道府県 | 入館者数(年間) |
---|---|---|---|
1位 | 沖縄美ら海水族館 | 沖縄県 | 約332万人 |
2位 | 海遊館 | 大阪府 | 約263万人 |
3位 | 名古屋港水族館 | 愛知県 | 約200万人 |
4位 | アクアパーク品川 | 東京都 | 約153万人 |
5位 | サンシャイン水族館 | 東京都 | 約147万人 |
6位 | 葛西臨海水族園 | 東京都 | 約127万人 |
7位 | 横浜・八景島シーパラダイス | 神奈川県 | 約126万人 |
8位 | すみだ水族館 | 東京都 | 約116万人 |
9位 | 須磨海浜水族園 | 兵庫県 | 約104万人 |
10位 | マリンワールド海の中道 | 福岡県 | 約94万人 |
入館者数ランキングの対象となる水族館は「JAZA(日本動物園水族館協会)」に所属する53施設です。
- 新江ノ島水族館:約180万人
- 仙台うみの杜水族館:約150万人
- アクアワールド大洗水族館:約110万人
上記は過去に多くの実績を誇る大型水族館ですが、JAZAに所属していないことからランク外としています。
2019年度は新型コロナウイルス感染症の影響により、約1ヶ月ほど休館や外出自粛の影響がありました。
2020年3月から営業自粛要請を受け、各水族館が一時休業していました。
2018年度と比較しても順位に大きな変動はありませんが、入館者数が平均して10万人程度マイナスとなる結果です。
1位:沖縄美ら海水族館
沖縄美ら海水族館の年間入館者数は300万人を超え、毎年1位を獲得するダントツの人気です。
館内のジンベエザメが泳ぐ大水槽は圧倒的な迫力で、水族館好きなら誰もが「一度は見てみたい!」と憧れます。
日本の水族館や動物園は、冬場になると入館者数が大幅に落ち込むそうです。
「わざわざ寒い日に外出したくない…」って人が多いのかな?
一方で1年間をとおして暖かい沖縄県は、冬場でも観光者数に大きな影響がありません。
沖縄県は国内外問わず観光客が多いため、観光の定番スポットであることも入館者数に好影響を与えています。
2位:海遊館
2019年度の海遊館の年間入館者数は、約263万人です。
コロナ過で営業休止期間があったにもかかわらず、2018年度の入館者数(約259万人)をわずかに上回っています。
海遊館も国内外からの観光客が多い大阪の定番スポットです。
USJ(ユニバーサルスタジオジャパン)からのアクセスがよく、平日でも想像以上に来館者が多い印象もあります。
入館者数が日本2位の海遊館は、実は大水槽の大きさも沖縄美ら海水族館に次ぐ日本2位なんですよ!
3位:名古屋港水族館
名古屋港水族館の年間入館者数も200万人を超えています。
水深12mを誇る国内最大級のスタジアムがあり、シャチやイルカのショーパフォーマンスが人気です。
名古屋港水族館が人気である理由は、やはり日本一の延床面積を誇る大規模な水槽展示です。
国内ではめずしいシャチやベルーガは、人生で一度は見ておいたほうがよいと思います。
「名古屋には観光する場所がない」なんて言われることもありますが、年間200万人も訪れる観光スポットがあるんですよ!(by 地元民)
4位:アクアパーク品川
入館者数150万人を超えるアクアパーク品川は、関東圏でもっとも入館者数が多い水族館です。
品川駅から徒歩数分でアクセスできる立地のよさと営業時間の長さが、都市型水族館ならではの集客効果を生み出しています。
アクアパーク品川のショーパフォーマンスは、プロジェクションマッピングによる幻想的な演出が魅力です。
また、アトラクションやカフェバーもあるので、アミューズメント施設としての一面も人気があります。
5位:サンシャイン水族館
年間入館者数150万人に迫るサンシャイン水族館は、サンシャインビルの屋上にある都市型の水族館です。
「ラッコブーム」や「空飛ぶペンギン」など、注目を集める展示で毎年たくさんの観光客が訪れています。
青い海と白い砂のコントラストが美しい「サンシャインラグーン」水槽を中心に、館内の水槽展示も見どころ満載です。
夜間営業では「ホラー水族館」や「性いっぱい展」など、いつもの水族館とは違うユニークな企画も楽しめます。
6位:葛西臨海水族園
葛西臨海水族園は、都内でも随一の展示規模を誇る水族館です。
入園料は、大人料金でもたったの700円。世界各地の生き物たちに出会える満足度からは信じられません。
リーズナブルな入園料により、気軽に足を運べることも集客につながっているのでしょう。
葛西臨海水族園は教育施設としての役割も強く、たくさんの子どもたちが家族と一緒に遊びに来ています。
無料開放日が年に数回あり、その日の混雑具合といったら水槽にたどり着けないほどの「密」でした。(by 経験者)
7位:横浜・八景島シーパラダイス
横浜・八景島シーパラダイスは、4つのエリアで構成された国内最大規模を誇る水族館です。
ショッピング施設やアトラクションも充実しており、アミューズメントパークとして1日中楽しめます。
施設の展示規模は名古屋港水族館に匹敵する、もしくはそれ以上の特大ボリュームです。
イルカやベルーガとのふれあい体験をはじめ、横浜・八景島シーパラダイスに行けば「水族館でしたいこと」が何でもできちゃいます。
8位:すみだ水族館
スカイツリーのふもとにあるすみだ水族館は、2012年にオープンしたばかりの水族館です。
比較的に新しい水族館でありながら、毎年100万人以上の入館者数を誇ります。
都内の観光スポットとして人気がある浅草やスカイツリーからアクセスしやすいことも、集客につながる大きな要因です。
展示規模はそれほど大きくないのですが、都市型水族館ならではの展示デザインや演出が美しい雰囲気を創り出しています。
9位:須磨海浜水族園
須磨海浜水族園は、兵庫県にあるアットホームな雰囲気が人気の水族館です。
入園料金が比較的安いことから、地元の人を中心に多くのファン(リピーター)に愛されています。
園内には地域やテーマで分かれたパビリオンがあり、アマゾン川の巨大魚や可愛らしいラッコなど生き物たちも多種多様です。
とくにイルカショーが人気を集めており、最前列ではびしょ濡れになるほどの至近距離で楽しめますよ。
10位:マリンワールド海の中道
福岡県にあるマリンワールド海の中道は、2017年にリニューアルオープンした水族館です。
2018年度はランク外でしたが、アクアワールド大洗水族館(昨年9位)がJAZAから脱退したことにより10位へランクインしました。
マリンワールド海の中道は「九州の海」がテーマの水槽展示が見どころです。
屋外展示も充実しており、イルカやペンギンといった水族館の人気者たちのパフォーマンスも楽しめます。
まとめ
2020年に発表された水族館の年間入館者数ランキング1位は「沖縄美ら海水族館」でした。
といっても、毎年1位なんです(実は順位の変動も昨年からほとんどなし)。
2020年度(2020年4月~2021年3月)は、新型コロナウイルス感染症の影響で各水族館が大打撃を受けています。
さらには、2020年度に新規オープンした水族館もあります。
- DMMかりゆし水族館(沖縄県)
- 四国水族館(高知県)
- カワスイ川崎水族館(神奈川県)
水族館の入館者数はあくまでも一つの指標であり、水族館の良し悪しを決めるものではありません。
「行ってみようかな?」と思うきっかけとして、少しだけ参考にしてみてください。
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