水族館で見つけた不思議な魚。
派手な見た目は、まるで泳ぐパイナップル。
調べてみると、カッチカチに硬くて、ちょっと光るらしい。
今回は、そんな「マツカサウオ」を紹介します。
マツカサウオって、どんな生き物?

名称:マツカサウオ
学名:Monocentris japonica
英名:Pineconefish
分類:キンメダイ目マツカサウオ科マツカサウオ属
マツカサウオは、黄色い体と黒い網目模様が特徴的。
体長15cmほどの比較的小さな魚です。

名前の由来は、網目模様がマツの実(松かさ、まつぼっくり)に似ていること。
見た目がパイナップルに似ていることから「Pinapple fish」と呼ばれることもあるそうです。
日本近海やインド洋、西オーストラリア沿岸の深めの水域(水深100~300m付近)に生息しています。
ちょっとだけ光るらしい

マツカサウオの特徴の一つは、ちょっとだけ光ること。
下アゴに共生している発光バクテリアが、とても弱い光を発します。
あまりにも弱い光なので、水族館でマツカサウオを見てもおそらく確認できません。

マツカサウオを必死に観察したけど、発光する様子は見られませんでした(笑)


それもそのはず、マツカサウオの発光は、1914年に魚津水族館(富山県)の停電時に偶然発見されたほどです。
現在も発光する理由は判明しておらず、停電するほどの暗さでようやく目視できます。
マツカサウオの発光は、マツカサウオ自体が光っているのではなく、下アゴの先端にある発光器に共生している発光バクテリアが光っていて、その光は非常に弱いのです。
人間の目でも光っていることは確認できるのですが、暗闇にしっかりと目を慣らしてからでないと分からないぐらい、本当に弱い光なのです。
【マツカサウオ、本当に光ってる?】|美ら海だより
カッチカチに硬いらしい


マツカサウオは、別名「ヨロイウオ」と呼ばれています。
包丁が刃こぼれするほどの固さで、鉄壁の鎧(よろい)をもつ魚です。
- 鎧のようにカッチカチな硬いウロコ
- 背ビレと腹ビレにするどいトゲがある
- 網目模様を見ると小さなトゲも生えている


天敵に襲われても、頑丈なウロコで身を守ります。
さらには、鋭いトゲをぶっ刺しちゃう。
しかし、身体が硬いためか、泳ぎは苦手なようです。
ドラクエで例えるとすれば、
はがねの鎧とやいばの鎧を欲張って両方装備したら、装備が重たすぎて動けなくなっちゃった。
みたいな感じかな。
意外に美味いらしい


クセの強い見た目なマツカサウオですが、キンメダイの仲間なので食べると美味しいそうです。
でも、ウロコが硬いし、身も少ないので、食べる機会は滅多にないかもしれませんね。


見た目で敬遠しがちな魚でも、食べてみると意外に美味しいことがある。
水族館でマツカサウオを見てみよう!


マツカサウオは、さまざまな日本の水族館で展示飼育しています。
- 魚津水族館
- 男鹿水族館GAO
- 新潟市水族館 マリンピア日本海
- 横浜・八景島シーパラダイス
- 名古屋港水族館
- 竹島水族館
- シーライフ名古屋
- 鳥羽水族館
- NIFREL
- 四国水族館
- 沖縄美ら海水族館
- DMMかりゆし水族館



上記以外の水族館でも飼育展示しています。
不思議な姿のマツカサウオは、水槽内で目立つのですぐに見つけられます。
実際にふれなくても硬さが伝わるほど、特徴的な見た目です。
水族館へ遊びに行く機会があったら、ぜひマツカサウオを観察してみてください。



フグのように小さくてパタパタと泳ぐ姿が可愛らしいですよ!
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