日本の河川には外来種がたくさんいる

たまに放送しているテレビ番組「池の水全部抜く」を見るのが好きです。

でも、池の水がすべて抜かれようが、貴重なものが見つかろうが、あまり興味はありません。

興味があるのは「池の中にいる生き物」だけ。

「池の中にこんな生き物いましたよ~!」ってのを、毎回楽しみにしています。

そんな感じで番組を見ていて、ふと思いました。

taku

池の中、外来種が多くない?

目次

意外に身近な外来種の存在

「池の水全部抜く」では、毎回のようにブルーギルやカミツキガメといった外来魚が出てきます。

いったいどれくらいの外来種が、日本に生息しているのでしょうか?

そこで今回は「日本の河川に生息する外来種」を調べてみました。

日本の河川に生息する外来種

日本の河川には、特定外来生物に指定されている生き物(外来種)がたくさんいます。

少し調べただけでも、思っていた10倍くらいいました。

子どもの頃に近所で見かけた魚が「実は外来種でした」なんてことも。

オオクチバス

バスフィッシングでおなじみのオオクチバス。

通称「ブラックバス」とも呼ばれています。

北アメリカに生息する外来種ですが、ルアーフィッシングの魚として日本全国に広まった魚です。

食用の目的で持ち込まれたそうですが、いまは食べるイメージなんてありませんね。

ブルーギル

ブルーギルもブラックバスと同様に、北アメリカに生息する外来種です。

日本に来たのは1960年で、シカゴから当時の皇太子へ寄贈されたのがきっかけらしい。

繁殖力が強いので、日本全国に生息範囲を広げています。

taku

釣り人から「外道」と呼ばれるくらいに。

カダヤシ

カダヤシ科の一種

カダヤシは、見た目がメダカにそっくりな魚です。

しかし、メダカとは別の種であり、本来は北アメリカに生息しています。

「アメリカメダカ」とも呼ばれていて、カダヤシ科の魚はなんとなく強そうな見た目も特徴的です。

アリゲーターガー

アリゲーターガーは、ミシシッピ川に生息する体長3mにもなる巨大魚です。

名前のとおり、ワニのように大きな口が特徴的。

うっかりと噛みつかれたら、大人でも大ケガをしてしまいそうです。

観賞魚として人気のある魚ですが、たびたび身近な河川や池などで目撃されて騒がれています。

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愛知県民には「名古屋城にいたやつ」として周知されています。

ライギョ

ライギョ(カムルチー)は、本来であれば中国や東南アジアに生息している魚です。

食用として日本に持ち込まれ、多くの河川でよく見かけるようになりました。

しかし、見た目のインパクトと寄生虫の多さから、いまでは食用としては人気がありません。

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持ち込まれたのに拒否されるなんて、ちょっと同情しちゃいますね。

ニジマス

ニジマスは、日本の河川にも多く生息している魚です。

サケと似ているイメージがあり、食卓でもよく見かける印象があります。

しかし、本来は北アメリカに生息している外来種です。

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ニジマスが外来種なのは意外でした!

ほかの外来種とは異なり、いまでも食用として重宝されています。

ピラニア

某リアクション芸人のビジネスパートナーとも言えるピラニア。

凶暴な魚として有名な肉食魚です。

本来であればアマゾン川に生息する魚ですが、実は日本の河川でも見つかっています。

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飼育できずに捨てられたピラニアが、多摩川や琵琶湖などで捕獲されているそうですよ。

ワニガメ

ガメラのような見た目が、強烈なインパクトを残すワニガメ。

体重が100kgを超えることもある大型の外来種です。

ペットとして輸入された個体が、たびたび日本の河川でも見つかっています。

貝を噛み砕くほどの強力なアゴをもち、とても危険な生き物です。

外来種って悪者なの?

日本に生息する「在来種」と比較すると、外来種は食欲旺盛で繁殖力も強いのが特徴です。

まさに、外国からやって来たメジャーリーガーみたいなもんです。

食欲旺盛な外来種は、在来種のエサまで食べ尽くしてしまいます。

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産まれたばかりの稚魚がエサとなってしまうこともあるそうです。

外来種は急速に勢力を拡大しているので、在来種が居場所を失っている現状です。

元は人間が連れてきた

外来種は、日本には生息していませんでした。

なぜ、いまは日本の河川に生息しているのでしょうか?

そのきっかけは、何年も前に「食用」として日本に持ち込まれたことです。

当時は、外来種が貴重な食材でした。

しかし、いまでは食べられる機会が少なくなり、生息数が増えています。

さらに、最近では、観賞魚として海外の熱帯魚が人気を集めています。

残念なことに、飼育を諦めて河川へ逃がしてしまう人がいます。

とくに「多摩川」ではアリゲーターガーやピラニアが目撃され、日本のアマゾン川と呼ばれている現状です。

ただ生きているだけ

外来種の存在が、在来種の生息数を減らす原因であるのは事実です。

生息数が増えている外来種による被害拡大を防ぐため、現在は捕獲・駆除活動が盛んに行われています。

「池の水全部抜く」をはじめとするテレビ番組でも、外来種の脅威を紹介しています。

ここまでくると、外来種って「在来種を脅かす悪者」みたいですよね。

しかし、本当に悪者なのでしょうか?
彼らは悪いことをしているのでしょうか?

外来種は、人間が勝手に与えた環境で「生活」をしています。

「生きるための活動」をしているだけ、ただ生きているだけです。

外来種のことを正しく理解しよう

最近は多くの場所で外来種の目撃情報が増え、ニュースやバラエティ番組などでも取り上げられます。

そのたびに外来種が「凶悪な生き物」で、まるで悪者のような印象を強く感じました。

外来種を日本に持ち込み、河川に放っているのは人間の勝手な都合です。

そして、いまでは彼らを必死に河川から追い出そうとしています。

そんな悪者のように扱われてしまう外来種を見て、とても悲しく残念な気持ちになりました。

たしかに全国各地で、外来種による被害が報告されています。

悲しいことですが、在来種の生態系を守るためには外来種の捕獲・駆除も必要です。

しかし、一番大切なのは「これ以上、外来種を増やさないこと」だと思います。

外来種を理解し、生き物の価値を考えて行動できる人が増えてくれると嬉しいです。

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