水族館や動物園の生き物たちは可愛くて癒されますし、非日常的な刺激も与えてくれます。
僕は「生き物とふれあうこと」が好きです。
彼らに興味をもつようになったきっかけでもあります。
生き物の能力やギャップに驚き、本心と現実を知る。
生き物に興味をもち、好きになって、初めて彼らのことを理解できた気がします。
今回のテーマは「生き物とふれあい、学んだこと」。ちょっと真面目な話です。
ビックリする能力を持っていた
水族館や動物園で暮らす生き物たちには、人間の常識では計り知れないほどの能力があります。
イルカショーを初めて見たときには、泳ぐスピードやジャンプの高さにビックリしました。
体長の何倍もの高さまでジャンプするイルカを見て「勢いあまって客席まで飛んでこないか?」と心配したほどです。
そして、トレーナーさんとの信頼関係や仲の良さそうな雰囲気を見たときには、その賢さと優しさに感動してしまいました。
生き物たちはさまざまな環境に暮らし、厳しい生存競争を生き抜いています。
水族館で泳ぐイカを見るまでは、刺身やイカフライのイメージしかなかったです。
しかし、墨を吐いたり体色を自由自在に変化させたりと、見れば見るほどに好奇心をくすぐられました。
ちなみに、下記の行動は「どんな生き物」に該当すると思いますか?
- 光を発する
- 色を変える
- 砂に潜る
- 釣りをする
- 電気を発する
- 鉄砲を撃つ
これらの行動は、すべて魚に該当します。
- 光を発する → ヒカリキンメダイ
- 色を変える → カレイ
- 砂に潜る → チンアナゴ
- 釣りをする → カエルアンコウ
- 電気を発する → デンキウナギ
- 鉄砲を撃つ → テッポウウオ
数年前までは、魚の行動なんて「泳ぐ」「食べる」「隠れる」くらいしか思い浮かびませんでした。
しかし、魚たちは生息する環境によって、さまざまな特技を習得しています。
これらの知識は、すべて水族館で学んだことです。
思っていたイメージと違った
水族館や動物園で生き物にふれて、第一印象とのギャップを感じたことがあります。
外見から判断したイメージだけでは、生き物の内面や生態を十分に理解できません。
僕の地元にある名古屋港水族館にはシャチがいます。
シャチは別名「Killer Whale」。海の殺し屋とも呼ばれる存在です。
映画「ジョーズ」に出てくるサメと同じで、とても凶暴な生き物だと思っていました。
しかし、名古屋港水族館で見たシャチには「凶暴なイメージ」がまったくありませんでした。
のんびりと泳ぎながら浮き具で遊んだり、飼育員さんに撫でられて嬉しそうな表情をしたり。
その姿にサメのような怖さはなく、まるでイルカのような可愛らしさを感じました。
シャチのようにイメージが「恐い→可愛い」と変わることもあれば「可愛い→恐い」となる場合もあります。
水族館や動物園のふれあい体験で、子どもが泣いている姿を見た経験はありませんか?
「近くで見たら、想像していたよりも大きかった」
「エサをあげようとしたら、グイグイと迫ってきた」
大人でもたまにビビることがあるから、子どもはに余計にインパクトが強いはずです。
僕もカピバラを初めて見たときには「デカッ!」って思いました。
しかも、動かないときは、想像以上に動かない。
かと思えば、エサの時間になると、本気を出したかのように軽快な走りを見せます。
水族館や動物園で生き物たちの「生きている姿」を観察すると、恐さや可愛さだけではない魅力に気づきました。
ふれあうことの楽しさと目的を知った
水族館や動物園で生き物とふれあうことには、大きなメリットがあると感じています。
そのメリットとは「生き物に興味をもち、大切にしたいと考えること」です。
僕は少し前まで水族館や動物園ヘ行っても「生き物を見るだけで満足」だと思っていました。
しかし、実際に生き物とふれあってみると、とても楽しいですし愛着も湧きます。
生き物とふれあうことが、興味をもつきっかけになる。
興味をもつことが、生き物を大切に思うきっかけになる。
そして、生き物が暮らす環境や自然に興味をもつきっかけになれば最高です。
最近は身近で生き物とふれあう機会が減ったせいか、どこか遠い世界に住んでいる存在のように感じていました。
でも、よく考えてみると人間の生活には、さまざまな生き物が関わっているはずです。
ウシやヒツジのように衣食住を支えてくれる動物もいれば、イルカやクラゲのように楽しさや癒しを与えてくれる生き物もいます。
どんな生き物に対しても「いつか自分の生活に返ってくる」と思って、大切にしてあげたいですよね。
本当は嫌われてるかもしれない?
ここまで「生き物とのふれあいが楽しい!好きだ!」と書いてきました。
しかし、ふと疑問が残りました。
逆に生き物たちは、どう思っているんだろう?
たぶん、人間のことは、好きではないでしょうね。
怖いだろうから。
冷静に考えてみると「カメラを構えてニヤニヤしながら迫ってくる30代のおっさん」は、人間にとっても怖いはずです。
まぁ、それは半分冗談ですが、生き物たちは基本的に人間を怖がります。
その前提を知っていないと、生き物たちとは仲良くなれません。
生き物には、人間と同じように「感情」があります。
そして、その感情も人間と同じように個人差(個体差)があります。
撫でればいつでも喜ぶわけではないし、誰でも良いわけでもありません。
当たり前ですが、知らない人に撫でられるのは怖いはずです。
僕は生き物が好きで、友達のように「仲良くなりたい」と思っています。
それ以上に「共存したい」って気持ちも強いです。
しかし、どうすれば仲良くなれるかを考えずに、当たり前のように「受け入れてくれる」と思っていました。
「相手を深く知って、信頼関係を築く」
対人関係が良くなるように、日々の生活でも当たり前のようにしていることです。
しかし、相手が人間ではなくなると、なぜか忘れてしまいます。
先日、動物園でウサギを撫でようとしました。
しかし、すぐに逃げてしまいました。
そこで、少しだけ様子を見てみました。
しゃがんで体勢を低くして、じっと待ちました。
すると少しずつ、こちらを気にするように近づいて来てくれました。
言葉が通じない相手だからこそ、本来はコミュニケーションが難しいはずです。
そんな相手が少しでも心を開いてくれたと実感できると、すごく嬉しい気持ちになります!
「相手を深く知って、信頼関係を築く」
これ、結構大切です。
目の前にいるのは当たり前じゃない
水族館や動物園には、さまざまな生き物がいます。
南極のペンギンや北極のシロクマなど、野生で見る機会の少ない生き物も豊富です。
いまでは人気者となり、当たり前のように会いに行けますが、この状況はいつまで続くかわかりません。
多くの生き物たちの背後には「絶滅」という結末が迫っているからです。
話が少し変わりますが、僕はラッコがめちゃくちゃ好きです。
鳥羽水族館のメイちゃんなんて、動画にして自分で何回も見ています。
しかし、見るたびに少しだけ切なさを感じます。
近い将来、水族館でラッコを見られなくなる日が来るからです。
自然環境は人間の手により、長い年月をかけて大きく変化をしています。
そして、多くの野生生物たちは数を減らしました。
ラッコも数を減らした一種です。
現在はワシントン条約により国際取引が規制され、日本にラッコが来ることはありません。
一時期は日本各地に100頭以上もいたラッコも、いまでは10頭以下です。
野性のラッコが暮らす環境が改善され、生体数が増えることを願うしかありません。
いまの自分自身がラッコのためにできることは、とてもシンプルです。
- ラッコを保護する活動に協力できることがないかを考える
- ラッコが暮らす環境を壊さない(ゴミを減らす、正しく捨てる)
生き物に興味をもつと、生息していた故郷や置かれている状況などの「背景」が見えてきます。
その背景から見えるものは、けっして良いことばかりではありません。
しかし、自分の行動を変えるきっかけになります。
個人では小さなことしかできませんが、きっと将来につながると信じています。
- エコバックを使う
- マイボトルを使う
- 1km圏内は歩いて移動する
最後に|生き物たちのためにできること
生き物たちとは「ギブ&テイク」できる関係になりたいです。
生き物たちはふれあいを通じて、楽しさや喜びを与えてくれます。
その分だけ、こちらからも生き物たちのために何かをしてあげたいです。
いまの自分には「何ができるのか」を考えて実行する。
共生に向けて考え、行動できるようになった変化が「生き物とふれあい、学んだこと」です。
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