水族館へ遊びに行ったら、生き物の写真撮影も楽しみたいですよね。
しかし、元気よく動き回る生き物たちは、なかなか上手く撮影できません。
「写真がブレて何が写ってるのか分からない…」
「小さな魚にピントが合わない…」
そんな悩みを、僕は「ミラーレス一眼」を購入して解決しました。
気がつけば5年間以上も愛用し、この水族館ブログでも大活躍しています。
しかも、初心者向けの入門モデルです。
水族館の生き物は写真撮影が難しい
水族館には、スマホやデジカメでは上手く撮影できない写真があります。
- 泳ぎ回る生き物(イルカや大型の魚)
- 小さな生き物(熱帯魚)
- 暗めのフロアにいる生き物(クラゲや深海魚)
水族館でたくさんの生き物を見たはずなのに、写真に残るのはのんびりとしたペンギンやカピバラばかり…
なんてことも多々ありました。
それくらい水族館の生き物は、写真撮影が難しいのです。
難しい理由①|被写体が動く
動く被写体の撮影ほど難しいことはありません。
シャッターを押す瞬間に被写体が動くと「ブレる」「ズレる」に悩まされます。

比較的ゆったりと泳ぐベルーガですら、まともに撮影できませんでした。
水族館の生き物たちは、つねに動き回って(泳ぎまわって)います。
水中には「流れ」が発生するので、泳いでいようがじっとしていようが一箇所にとどまることはありません。
難しい理由②|被写体が小さい
スマホやデジカメでは、小さな被写体の撮影にも苦戦します。
おもな理由は、ピントが合わないことです。
というよりも、被写体の存在を認識してくれません。

いつも背景のよくわからない岩にピントが合っちゃう…


小さくて可愛らしいアケボノハゼ。
個人的に好きな魚で、なんとか写真に収めようと粘ったのですが…
何度やっても背景のサンゴにピントが合ってしまう。
難しい理由③|館内が暗い
スマホやデジカメに限らず、暗い場所での撮影は難易度が上がります。
カメラ設定の知識がなければ、まともに撮影することすら困難です。
しかも、生き物の撮影は「フラッシュ禁止」となるため、なおさら難しさを感じます。


名古屋港水族館でマイワシの群れを撮影した写真。
って説明しないと、もはや何の写真なのか分からないですよね。



実際に目に映った景色は、マイワシたちがキラキラして綺麗だったんですが…
どうすれば「あの人」のように撮影できるのか


ツイッターやインスタグラムを見ると、綺麗な写真を投稿している人がたくさんいます。
どうすれば「あの人みたいな写真が撮れるの?」なんて考えることもあるのではないでしょうか。
僕自身も水族館の写真を投稿するフォロワーさんを見て「何が違うんだろうか?」って考えました。
そして、一つの結論が出ました。それは、自分とは「カメラが違う」ってこと。



「なるほど。一眼レフってやつが必要なんだ。」
そんな答えにたどり着きました。
一眼レフは高い|値段を見てヒザから崩れ落ちた


2017年のこと。夏のボーナスを手に、意気揚々と「カメラの〇タムラ」へ。
一直線に一眼レフのコーナーへ向かうも、とある問題を抱えます。
「値段がめっちゃ高い」
「意外に種類が多い」
「よくわからんボタンがついてる」
一眼レフの値段を甘く見ていました。
そもそも本体とレンズが別売りで、どちらもそこそこ高額だってことも知りませんでした。
しかも、デジカメに付いてた液晶モニターが見当たらない。



値段は高いし、使いこなせそうにないし。
一眼レフに手を出すなんて100年早かった…
そんなことを考えながら、店内でヒザから崩れ落ちました。
初心者モデルのミラーレス一眼で人生が変わった


ヒザから崩れ落ちた僕の姿を見て、店員さんが声をかけてくれました。
「何かお困りですか?」
そこで、店員さんに聞いてみました。



何も知らない初心者でも使いやすい一眼レフはありますか?
すると、店員さんから、以下の回答をもらいました。
「ミラーレス一眼はどうですか?」
「デジカメと同じような操作感で使いやすいですよ。」
なるほどね!
ところで…ミラーレス一眼って何?(一眼レフと違うの?)
ミラーレス一眼と一眼レフの違い
ミラーレス一眼と一眼レフには、下記表のような違いがあります。
種類 | サイズ感 | レンズの種類 | ファインダー |
---|---|---|---|
ミラーレス | コンパクト | 小型から大型まで幅広い | 光学 |
一眼レフ | 大きめ | コンパクトなものが主流 | 電子ビュー |
ひとことで言うと、ミラーレス一眼は「コンパクトサイズで一眼画質を楽しめるカメラ」です。
デジカメのように液晶モニターで撮影できるので、一眼の扱いに慣れていなくても使いこなせます。



カバンに入れて持ち歩けるので、水族館内でも邪魔になりません。
どちらも求めていた機能が揃っている
ミラーレス一眼も一眼レフも、水族館での写真撮影に必要となる機能を搭載しています。
- シャッタースピード
シャッターを切る速度の調整(写真のブレに影響) - ISO感度
光を増幅する値を調整(写真の明るさに影響) - 絞り値(F値)
光の入り具合を調整(背景のボケ具合に影響)
その他の機能も盛りだくさんですが、基本的には上記の機能さえ覚えれば十分です。
さらに、2種類のレンズ(標準と望遠)が揃えば、被写体との距離で使い分けられます。



遠くの被写体は無理にズームするのではなく、望遠レンズで撮影するのが基本!
ミラーレスなら初心者でも妥協できる価格
一眼レフと比べて、ミラーレスは比較的安い価格で購入できます。
種類 | EOS Kiss M2 (ミラーレス) | EOS Kiss X10i (一眼レフ) |
---|---|---|
本体のみ | 84,700円 | 115,500円 |
ダブルズームキット (標準+望遠レンズセット) | 126,500円 | 159,500円 |


本体やレンズの種類、最新機種かどうかによって、価格には大きな差があります。
ミラーレスもけっして安くはありませんが、初心者が入門モデルとして購入するにはおすすめです。
プライベートな撮影で「一眼レフじゃないと困る機能」はありません。



レンズの追加購入は、必要性を感じたときに検討しよう。
ミラーレス一眼で実際に水族館で写真を撮ってみた
店員さんおすすめのミラーレス一眼を手に入れ、実際に水族館の生き物を撮影してみました。
2018年当時の初心者向けモデル「Canon EOS Kiss M」で撮影した写真を紹介します。
カメラ
Canon EOS Kiss M
レンズ
- 標準ズーム
EF-M15-45mm F3.5-6.3 IS STM「EF-M15-45ISSTMSL」 - 望遠ズーム
EF-M55-200mm F4.5-6.3 IS STM「EF-M55-200ISSTMSL」
素早く泳ぐ生き物を撮ってみた


イルカショーでのスピード感ある泳ぎを撮影した一枚。
シャッタースピードを上げているので、イルカの姿がブレることなく撮影できています。



水しぶきもハッキリと映っているので、躍動感があってお気に入りです。


水中に飛び込んだオウサマペンギンを撮影した一枚。
今にもこちらへ向かってきそうな表情をしっかりと捉えられました。
動きのある生き物を撮影するポイントは、シャッタースピードを上げることです。
シャッタースピード | 1/250秒~1/125秒 |
ISO感度 | オート |
絞り値(F値) | f/4 |
ただし、シャッタースピードを上げるほど写真が暗くなります。
写真の印象が暗いと感じたら、シャッタースピードを下げてみましょう。
小さな生き物を撮ってみた


群れからはぐれたイワシを撮影した一枚。
水槽の展示フロアが少し暗かったので、シャッタースピードを落としつつ、ISO感度を少し上げて撮影しました。


全長1cm以下のシロクラゲも撮影してみました。
被写体が小さい場合は、望遠レンズを使用することで接写感を出せます。
目視するのも大変でしたが、体のつくりがハッキリと分かる写真を撮影できました。
シャッタースピード | 1/80秒~1/40秒 |
ISO感度 | ISO800~1000 |
絞り値(F値) | f/4 |



小さな生き物は標準レンズでも十分に撮影できますよ!
(マクロレンズじゃなくてもOK)
暗い水槽の生き物を撮ってみた


深海魚水槽にいた魚(ヒメ)を撮影した一枚。
フロアも水槽内も暗いので写真撮影には不向きな環境ですが、設定を合わせることでしっかりと撮影できました。



フラッシュを使用しなくても十分に明るく撮影できますよ!
シャッタースピード | 1/40秒~1/20秒 |
ISO感度 | ISO3200~6400 |
絞り値(F値) | f/4 |


真っ暗で失敗した名古屋港水族館のマイワシの群れをリベンジした写真。
今回は一匹ずつ数えられるほど、明るくハッキリと撮影できています。
「動く被写体×暗い場所」の撮影は、シャッタースピードを上げつつ光を取り込むといったテクニックが必要です。
ミラーレス一眼なら、液晶モニターで写真を撮影直後にチェックできます。
写真の出来栄えを都度チェックしながら、被写体に合った設定値を見つけてみましょう。
シャッタースピード | 1/250秒~1/125秒 |
ISO感度 | ISO1600~3200 |
絞り値(F値) | f/4 |
カメラ初心者におすすめのミラーレス一眼|Canon入門モデル
カメラ初心者におすすめのミラーレス一眼を「3選」紹介します。



今回は僕自身も使用しているCanon製のカメラが対象です。
機種 | 本体価格(税込) | ポイント |
---|---|---|
EOS Kiss M2 | 84,700円 | お手ごろな機種を購入したい人におすすめ ・初心者向けシリーズ「EOS Kiss M」の後継モデル ・コンパクトで軽量なので携帯性に優れている |
EOS R10 | 128,480円 | 生き物の撮影に特化したい人におすすめ ・高性能AFを搭載 ・動く被写体の撮影に優れている |
EOS RP | 118,800円 | ミラーレスで高画質に撮影したい人におすすめ ・フルサイズセンサーを搭載 ・一眼レフ顔負けの高画質撮影を実現している |
Canon EOS Kiss M2|初心者にピッタリな機種
「EOS Kiss M2」は、キヤノンの初心者向けシリーズ「EOS Kiss」の最新モデルです。
僕自身も使用している「EOS Kiss M」の後継モデルでもあります。
ミラーレス一眼としては十分な性能を搭載しており、注目すべきは携帯性に優れたコンパクトボディです。
本体重量は約387gと、500mlのペットボトルより軽く持ち運べます。
- カメラ初心者でも使いやすい操作性
- 本体重量「約387g」と携帯性に優れている
- 価格がリーズナブルな入門モデル
価格(税込) | 本体のみ:84,700円 ダブルズームキット:126,500円 |
有効画素数 | 約2410万画素 |
センサーサイズ | APS-C |
本体サイズ | 116.3×88.1×58.7mm(幅×高さ×奥行) |
本体重量 | 約387g |
シャッター速度 | 1/4000~30秒 |
ISO感度 | ISO100~25600 |
最大AF測距点数 | 143点 |


Canon EOS R10|動く被写体の撮影に最適
「Canon EOS R10」は、動く被写体を正確にとらえる高性能AF(デュアルピクセルCMOS AF II)を搭載しています。
水中を泳ぎまわる生き物が主体となる水族館での撮影にピッタリのモデルです。
基本スペックが「EOS Kiss」シリーズを全体的に上回っていることから、価格はやや高めとなります。
予算に余裕があり「ワンランク上の生き物撮影を楽しみたい!」という人におすすめです。
- 動く被写体に強い高性能AFを搭載
- 「EOS Kiss」シリーズより若干ハイスペック
- 「EOS R」シリーズでは最軽量モデル
価格(税込) | 本体のみ:128,480円 レンズキット(標準):143,880円 レンズキット(望遠):176,880円 |
有効画素数 | 約2420万画素 |
センサーサイズ | APS-C |
本体サイズ | 122.5×87.8×83.4mm(幅×高さ×奥行) |
本体重量 | 約429g |
シャッター速度 | 1/4000~30秒 |
ISO感度 | ISO100~32000 |
最大AF測距点数 | 4503点 |


Canon EOS RP|フルサイズの高画質撮影が可能
「Canon EOS RP」は、フルサイズセンサーを搭載したミラーレス一眼です。
画質や画角範囲を左右するセンサーの最大サイズ。
センサーサイズが大きいほど、高画質・広範囲の写真を撮影できる。


2620万画素、ISO感度は最大40000と他機種を上回る高画質撮影が可能です。
しかしながら「ガイド表示」や「クリエイティブアシスト」といったサポート機能も搭載しており、初心者でも安心して使いこなせます。
- 高画質のフルサイズセンサーを搭載
- 初心者向けのサポート機能も充実
- 「EOS R10」と同程度の軽量化モデル
価格(税込) | 本体のみ:128,480円 レンズキット(標準):143,880円 レンズキット(望遠):176,880円 |
有効画素数 | 約2620万画素 |
センサーサイズ | フルサイズ |
本体サイズ | 132.5×85.0×70.0mm(幅×高さ×奥行) |
本体重量 | 約485g |
シャッター速度 | 1/4000~30秒 |
ISO感度 | ISO100~40000 |
最大AF測距点数 | 4779点 |
ミラーレス一眼のよくある質問
ミラーレス一眼を購入する前に、下記のよくある質問をチェックしておきましょう。
何種類のレンズを揃えるべき?


ミラーレス一眼を初めて購入するのであれば、標準レンズと望遠レンズの2種類で十分です。
通常の撮影は標準レンズ、遠くの被写体やアップで撮影したいときは望遠レンズと使い分けましょう。
「EOS Kiss M2」のダブルズームキットなら、2種類のレンズがセットでお得です。
本体・レンズのほかに購入すべきものは?


ミラーレス一眼は精密機械なので、湿気やほこりを避けた保管用品が必要です。
- ほこりを掃きとるエアブラシ
- レンズ汚れを拭きとるクリーニングペーパー
- 乾燥剤付きの収納ケース
カメラショップでは、保管に必要なアイテムがセットになった収納BOXを取り扱っています。
リーズナブルな価格で必要アイテムがまとめて揃うので、カメラと一緒に購入しておきましょう。



細かな機材も一緒に収納できて便利ですよ。
スマホじゃダメなの?
「最近のスマホカメラは、一眼レベルって聞いたけど?」
画質だけを比較すれば、スマホのカメラでも十分に綺麗な写真を撮影できます。
しかし、水族館での撮影となると、シャッタースピードや明るさの設定が必須です。
スマホは気軽に撮影できる利便性があるので、用途に合わせて使い分けることをおすすめします。
スマホ
- 風景や建物の撮影
- 動きの少ない被写体の撮影
(エサを食べているときや寝ているときなど)
ミラーレス一眼
- 動く被写体の撮影
- 遠方にいる被写体の撮影
レンタルできるサービスとかないの?


ミラーレス一眼を安価で利用したい場合は、レンタルサービスの利用が便利です。
とくにカメラの使用頻度が少ない場合は、必要なときだけレンタルするほうが節約にもつながります。
「DMM いろいろレンタル」なら、全国エリア対応・送料無料でレンタル利用可能です。
カメラ以外のアイテムも豊富に取り扱っているので、旅行グッズも一緒に揃えてみてください。
レンタル料金(税込) | 1,420円~ (1日あたり) |
レンタル期間 | 1泊2日~ |
受取方法 | 宅配 |
送料 | 往復無料 (大型商品除く) |
運営会社 | 株式会社DMM.com |
\ 無料でかんたん登録 /
生き物を上手く撮影するコツは?


生き物を上手く撮影する一番のコツは「何度も撮り直すこと」です。
生き物を相手にする以上、そう簡単には思いどおりの写真を撮影できません。
もちろん、どれだけ性能の良いカメラを使用しても同じです。
撮り直したり設定を変えたりしながら、粘り強く「奇跡の一枚」を目指しましょう。



貴重な瞬間を逃さないために「連射モード」を使うのもおすすめです。
ミラーレス一眼を片手に生き物の写真を撮影してみよう
水族館の生き物を写真撮影するなら、動く被写体に適したカメラ選びが大切です。
- シャッタースピード
- ISO感度
- 絞り値(F値)
上記を設定できる「ミラーレス一眼(または一眼レフ)」があれば、生き物の写真撮影は激変します。
とくに初心者向けのミラーレス一眼は、リーズナブルで初めてのカメラ購入にもおすすめです。
僕自身も慣れるまで使うつもりで「EOS Kiss M」を購入しました。
結局、初心者モデルに不満がなかったので、いまでも継続して使っています。
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