メディア運営者「taku」が訪問した水族館を語るだけのコンテンツ。
今回は『アクア・トトぎふ』について、個人的に気になったポイントや見どころを紹介します。

taku
- 全国の水族館をめぐっている(現在31館)
- 開館から閉館までずっといるタイプ
- 5日間で関東の水族館を8か所ハシゴした
アクア・トトぎふを最高に楽しむコツは、事前知識を知っておくことです。
この記事を参考にしながら、アクア・トトぎふの事前知識を「持ち物リスト」へ忘れずに追加しましょう!
・記事内で紹介した展示やイベントは変更されている場合もあります。
・遊びに行く前に水族館の公式HPやSNSで最新情報をご確認ください。
木曽三川・長良川の淡水魚たち

木曽三川・長良川の淡水魚たちが泳ぐエリアは、3つの生息域で展示が分かれていました。
- 長良川源流から上流
- 長良川上流から中流
- 長良川中流から河口
長良川は日本三大清流と呼ばれ、多種多様な淡水魚が生息しています。
河川の生息域によって淡水魚たちの特徴や生態系が異なるので、見比べながら観察を楽しめます。

地味なイメージのある淡水魚ですが、よく観察してみると意外な個性を発見できますよ!
長良川源流から上流
長良川の生き物に出会う「長良川ツアー」は、叺谷(かますだに)を再現した源流エリアからスタートです。
夏でも水温が15℃を超えない最上流域には、ヤマトイワナが生息しています。
イワナは生息環境により、4種類の亜種が存在するそうです。
- エゾイワナ
- ニッコウイワナ
- ヤマトイワナ
- ゴギ
体表の白い斑点が「無いもしくは目立たない」ことが、ヤマトイワナの特徴(見分け方)です。
長良川の源流域には、サンショウウオをはじめとする小さな両生類も生息しているようです。
小さなサンショウウオやカエルたちは、落ち葉や土の中に隠れて暮らしています。



普段は人目につく機会が少ない生き物たちを観察できますよ!
長良川上流から中流


長良川の上流域には、アマゴが生息しています。
最上流域に生息するイワナと激しいなわばり争いをするため、イワナより少しだけ下流に生息しているそうです。
同じく上流域に生息するサツキマス(アマゴと同種)は、海を目指して川を下ります。



4~5月の「皐月の花が咲く時期」に川へ戻ってくるため、”サツキ”マスと呼ばれています。
上流から少し下った中流域には、ヌマムツが生息しています。
沼のような流れの少ない場所に生息することが、名前の由来だそうです。
流れが比較的おだやか中流域には、岩陰でじっとしている魚たちが目立ちました。
長良川の上流~中流域には、オオサンショウウオをはじめとする両生類や爬虫類も生息しています。
オオサンショウウオは、全長1.5mほどに成長する世界最大の両生類です。
寿命は70年以上と言われていますが、絶滅の危機に瀕しており、自然とともに守らなければならない存在です。
かつての日本には「ニホンカワウソ」と呼ばれる種のカワウソが生息していました。
しかし、年々数を減らし、2012年に絶滅種として指定されました。
アクア・トトぎふでは、近似種のコツメカワウソを飼育展示しています。
陸上と水中を活発に動き回る様子を観察してみましょう。



フィーディングウォッチ(エサやりの時間)を見逃さないように!
長良川中流から河口
流れの穏やかな中流~下流域には、タナゴやモロコといったコイ科の仲間が多く暮らしています。
オオクチバスやブルーギルなどの外来種による影響を受け、コイ科の小さな魚たちは生息数を減らしているそうです。
湧水地や小川に生息するハリヨは、全長が4~5cmのとても小さな魚です。
ハリヨのオスは、水草の小さな破片を集めて水底に巣を作る変わった習性があります。
干潟に生息するトビハゼは、水面から出て岩の上をピョンピョンと飛び跳ねる姿が印象的です。
トビハゼは膨らませたエラぶたに水をためることで、陸上でもエラ呼吸ができます。



水から出たトビハゼのエラを観察してみると、少しだけ膨らんでいることがわかる…かな?
都会の公園でカルガモやコサギといった鳥類を見かけるように、池や沼地には魚以外の生き物も暮らしています。
カルガモの親子が「道路を横断する姿」は、ニュースで見る機会も少なくありません。



可愛らしい光景ですが、車が通ると少し心配してしまうかも。
世界各地の淡水魚たち
世界の淡水魚たちが泳ぐエリアは、5つの河川や湖などで展示が分かれています。
- 淡水博士の探検小屋
- メコン川
- コンゴ川
- タンガニーカ湖
- アマゾン川
アジアやアフリカをはじめとする世界各地の淡水魚を見ると、スケールの大きさにビックリします。
生息環境によって外観がガラッと変わり、多種多様な淡水魚たちを楽しめるエリアです。
淡水魚博士の探検小屋
世界の淡水魚に出会う旅は、メコン川の「淡水環境研究所」からスタートします。
水槽展示でひときわ目立つのは、日本最大の淡水魚「イトウ」です。
成魚は体長1.0~1.5mほどまで成長し、ときには2mを超える大物も現れます。



イトウは日本が誇る大型淡水魚ですよ!
ジャイアントダニオは、インド西部やスリランカに生息するコイ科の魚です。
黄色っぽい体と青い縞模様が特徴的で、とても綺麗な姿が印象に残りました。
淡水魚は「地味なイメージ」を抱きがちですが、色や模様に特徴のある魚も少なくありません。



綺麗な魚を見ると、アクアリウムを始めたくなりますね…(笑)


中国南部の河川に生息する「シニボティア・ロブスタ」は、体表の縞模様が特徴的な魚です。
“ロブスタ”という名前を「ロブスター」と勘違いして、ずっと水槽内のエビを探しちゃいました。



ちなみに”ボティア”は、ドジョウ科の魚を示す言葉だそうです。
言われてみると、たしかにエビのようなドジョウに見えますね。
メコン川はナマズの宝庫
東南アジアの6か国を流れる「メコン川」には、約1200種の魚が生息しています。
メコン川といえば巨大魚の宝庫として有名です。
メコン川を代表する大型淡水魚「メコンオオナマズ」は、体長3mほどまで成長します。
写真で見るように大きな体ですが、植物しか食べない草食系だそうです。



ナマズの仲間に見られる「ヒゲ」がないのも特徴的。
トランスルーセントグラスキャットフィッシュは、透明な体が特徴的なナマズの仲間です。
「トランスルーセント」は、”光を通す半透明である”という形容詞を表しています。
水の透明度が高い河川に生息しているため、透明な体が保護色として役に立っているそうですよ。



よく見るとナマズの特徴である長いヒゲがありますよ。
東南アジアには、グラミーと呼ばれる熱帯魚が生息しています。
特徴的な細い腹ビレは「アンテナ」と呼ばれ、気になるものをツンツンとさわる様子が可愛らしいです。



グラミーには多くの品種が存在するので、観賞魚としても人気がありますよ。
コンゴ川の不思議な魚たち


アフリカ大陸の中央部を流れるコンゴ川。
流域面積、流量ともにアフリカ大陸最大の河川です。
「赤い宝石」の名をもつレッドジュエルフィッシュは、その名のとおり綺麗な赤い体が特徴的。



淡水域にもカラフルな魚が泳いでいるんですね。


大きな胸ビレが特徴的なバタフライフィッシュ。
水面から見ると、羽根を広げている蝶のように見えます。
大きな胸ビレで水面からジャンプして、飛んでいる虫を捕えるそうです。



見た目がアロワナに似ているから「小さなアロワナ」とも呼ばれていますよ。
水槽の底に目を向けると、上向きについた口が特徴的なアフリカンマッドフィッシュがいました。
見た目が葉巻に似ているため、別名「タバコフィッシュ」とも呼ばれています。
コンゴ川には大型の肉食魚も生息しています。
ゴライアスタイガーフィッシュは、大きくて鋭い歯をもつ大型魚です。
ピラニアと同じカラシン科の仲間で「大きくて臆病じゃないトラみたいなピラニア」って感じ。



とにかく顔が怖い。
強い電気を発生させるデンキナマズは、最大500ボルトの電気でエサの小魚を捕えます。
また、外敵から襲われたときの防衛手段としても電気を使うそうです。



うっかり噛みついたワニが感電しちゃうこともあるらしい。
世界で2番目に深いタンガニーカ湖


アフリカ大陸の東にあるタンガニーカ湖。
地殻変動により大地溝帯に水が溜まって形成された、世界で2番目に深い湖です。
タンガニーカ湖に生息する”キフォティラピア”は、フロントーサとギベローサの2種が存在します。
この2種は「歯の本数」や「ウロコの配列」が異なるそうですが…これらの特徴を見分けるのは難しそうです。
その他の特徴としては、体にある黒い縞模様の本数が異なります。
- 縞模様が7本ならフロントーサ
- 縞模様が6本で青みが強いならギベローサ
とはいえ、やっぱり見分けるのは難しい。



とりあえず青っぽいのがギベローサ、白っぽいのがフロントーサって覚えておこう(知らんけど)
世界最大の流域面積を誇るアマゾン川
全長6500kmと世界最大の流域面積を誇るアマゾン川。
多種多様な淡水魚が生息する「生物の宝庫」と呼べる河川です。
アジアの河川と同様に、アマゾン川にも多くのナマズが生息しています。
レッドテールキャットフィッシュは、水族館でも比較的よく見るナマズです。



大きな体ですが、のんびりとした表情がとても可愛らしく見えます。
キャットフィッシュと呼ばれるナマズには、猫のような6本のヒゲが生えています。
タイガーショベルノーズキャットフィッシュも、特徴的なヒゲをもつナマズの仲間です。
名前のとおり、体表にはトラのような縦縞模様があります。



トラのような外見ですが、性格は温厚だそうですよ。
世界最大の淡水魚ピラルク。巨大魚たちが泳ぐ水槽でも、その大きさはひときわ目立ちます。
約1億年の間、ほとんど姿形を変えずに生き続けてきたとされる「生きた化石」です。



毎日行われるフィーディングウォッチでは、臨場感のある捕食シーンを楽しめますよ!
凶暴な魚として有名なピラニア・ナッテリー
大きな獲物も食いちぎってしまうほどの鋭い歯と強力なアゴが特徴的です。
しかし、本当は臆病な性格なので、大きな生き物を見るとビックリして隠れちゃいます。



食欲旺盛なので、食事のときだけテンションが上がっちゃうみたい。
体験イベントやショーパフォーマンスも楽しめる
アクア・トトぎふでは、毎日さまざまなイベントを開催しています。
- アシカショー(2021年終了)
- カピバラもぐもぐタイム(予約制)
ユーモアたっぷりのアシカショー(2021年終了)


アクア・トトぎふは、アシカショーも人気です。
アシカステージでは、アシカのマリンちゃんがユーモアたっぷりのパフォーマンスを披露してくれました。
記念撮影や仮装をしたり、飼育員さんを励ましたりといった楽しい演目。
遠足で遊びに来ていた子どもたちも大興奮でした。
もちろんボールや輪っかを使ったアッと驚くようなパフォーマンスも披露してくれました。
カピバラもぐもぐタイム(予約制)
1階のカピバラテラスには、2頭のカピバラが暮らしています。
水を飲んでいる子もいれば、エサの上でボーっとする子もいました。



エサがクッションにちょうどよかったのかな?


カピバラにエサやりできる「カピバラもぐもぐタイム」は、アクア・トトぎふの人気イベントです。
カピバラのエサである「牧草」を手渡しできます。
完全事前予約制のため、イベントに参加する場合は公式HPからの申し込みが必要です。



参加を検討する場合は、事前に注意事項をチェックしましょう!
参加料 | 200円 |
受付開始 | 1週間前の0時から開始 ※各時間帯の用意本数は5本まで |
備考 | 事前に注意事項を確認のうえ予約しましょう |
その他のイベント


その他にもアクアトトぎふで毎日開催されているイベントはあります。
- フィーディングウォッチ(エサやりの時間)
- ポイントガイド(飼育員さんの解説を交えたエサやり)
各フロアの水槽では、飼育員さんの解説を交えたフィーディングタイムがあります。
観察するだけではわからない生き物の不思議な習性を楽しめるイベントです。
また、土日祝日限定のイベントも実施しているので、気になる人は公式HPをチェックしてみてください!
企画展示|期間限定のちょっと面白い展示が楽しめる
企画展示エリアでは、さまざまなテーマの「期間限定展示」を楽しめます。
ここからは、過去に企画された展示を少しだけ紹介します。
ブラジル・パンタナール大湿原 ~第1章 澄みわたる泉~


ブラジルのパンタナール大湿原に生息する魚たちを展示する企画展が開催されていました。
水族館のスタッフさんが、ブラジルまで実際に足を運んだそうです。



初めて見るような見慣れない魚がたくさんいました。
ポルトガル語で「黄金」を意味するドラド。
その名のとおり、金色の体が特徴的です。



ドラドを釣るために、世界中から南米に釣り人が集まるそうですよ。
岩にくっついているのは「カスクード」と呼ばれる魚。
コケ取りでおなじみなプレコの仲間です。



周りの岩が輝くように白いのはカスクードのおかげかな?


岩の上にピタッと止まっているのは、モスィーニャという魚。
ハゼのような佇まいですが、カラシン目に属するメダカの仲間です。


ペイシ カショーホは小さな魚ですが、口元をよく見ると鋭い牙が隠れています。
「パイクカラシン」とも呼ばれていて、ワニのような口と鋭い牙が特徴的です。


ピラーニャ カタリーナは「ダイアモンドピラニア」と呼ばれています。
呼び名のとおり、キラキラと輝く体表が特徴的な魚です。
臆病なピラニアのなかでも、とくに「警戒心が強い」と言われています。



少し近づいただけで、すぐに警戒して水槽の奥に隠れてしまうほど。
【テーマ水槽】おばけがいっぱい!?おさかなハロウィンパーティ!
アクア・トトぎふでは、年間行事や季節をイメージしたテーマ水槽が展示されています。
10月に訪問したときは、ハロウィンがテーマの水槽でした。
アクア・トトぎふのお土産やお食事
ここからはアクア・トトぎふにある「グッズショップや飲食店」の情報を紹介します。
アクア・トトぎふオリジナルのグッズやお食事メニューもあるので、ぜひチェックしてみてください。
グッズショップ
アクア・トトぎふのグッズショップ「Fish Tank」は、オリジナルグッズから岐阜の県産品までバラエティ豊かな商品を取り揃えています。
出入口付近にあるので、帰り際にぜひ立ち寄ってみてください。
- 淡水魚漢字湯のみ
- カピバラのおやつ(リーフパイ)
- アクア・トトぎふ温泉まんじゅう



ほかにはない淡水魚グッズが豊富でしたよ!
飲食店
アクア・トトぎふの館内には、カフェ&レストラン「AROWANA GARDEN」があります。
ランチやディナーのメニューはもちろん、カフェやスイーツも充実しています。
平日:9:30~18:00
土日祝:9:30~19:00
アクア・トトぎふの基本情報
アクア・トトぎふは、さまざまな見どころがあります。
ちょっとだけ「行ってみたいな…」って気持ちになりましたか?
ここからはアクア・トトぎふに行くときのために、知っておくと便利な情報を紹介します。
入館料金
チケット料金
- 大人 :1,780円
- 高校生・中学生:1,400円
- 小学生 :900円
- 幼児 :500円
年間パスポート
- 大人 :3,560円
- 高校生・中学生:2,800円
- 小学生 :1,800円
- 幼児 :1,000円
駐車場
アクア・トトぎふへ車で訪問する場合は、隣接の駐車場を利用できます。
一般道を利用する場合
一般道を利用する場合は「河川環境楽園駐車場」へ駐車します。
一般道を利用する場合は「河川環境楽園駐車場」へ駐車します。
無料
【中央駐車場】
徒歩:約2分(496台)
【東口駐車場】
徒歩:約12分(200台)
【西口駐車場】
徒歩:約17分(200台)
【かさだ広場駐車場】
徒歩:約20分(200台)
河川環境楽園駐車場は、4か所に分かれています。
「水族館までの所要時間」や「駐車場の収容台数」が異なるので注意しましょう。
最寄駅からのアクセス
- 名鉄名古屋本線「笠松」駅下車
- 岐阜バス笠松川島線「河川環境楽園」停下車
(乗車時間:20分程度)
その他サービス|気になる質問まとめ
アクア・トトぎふの各種サービスについて「よくある質問」をまとめました。
ちょっとした情報ですが、事前に知っておくと役に立ちますよ!
- 館内の所要時間はどれくらい?
-
公式HPによると、館内を1周するなら所要時間は「1~1.5時間」が目安です。
パフォーマンスや食事を楽しむ場合は「+1時間」程度を想定しましょう。 - 混雑する時期はいつ?
-
アクア・トトぎふは「土日祝日・大型連休期間」に混雑します。
混雑を避けたい場合は、混み合う時間帯(11時~15時)を避けましょう。 - 再入館できますか?
-
チケット購入当日のみ再入館が可能です
- コインロッカーはありますか?
-
館内出入口付近にあります。
- ベビーカーや車椅子をレンタルできますか?
-
ベビーカー:レンタル可能(無料)
車椅子:レンタル可能(無料)
周辺施設|河川環境楽園
アクア・トトぎふは、水辺の自然共生型テーマパーク「河川環境楽園(オアシスパーク)」内にあります。
子どもたちの遊び場
- 木曽川水園
- さかなの遊具
- ぐるり森大冒険
ショッピング
- 岐阜おみやげ川島店
- NEKO NEKO SHOKUPAN
- HEART BREAD ANTIQUE
レストラン
- カワシマキッチン
- 馬喰一代
- オアシス屋台村
環境学習施設
- 自然発見館
- 水辺共生体験館
- 自然共生研究センター



岐阜県の自然環境や世界の河川環境を楽しく学べるスポットですよ。


アクア・トトぎふへ遊びに行こう!


世界最大級の淡水魚水族館として有名なアクア・トトぎふ。
アクア・トトの名前には「覚えやすく親しみやすいように」との想いが込められているそうです。
“アクア”:「水」
“トト”:「小さな子供の魚の呼称」
長良川の上流から河口まで下っていく展示は「どの流域に、どんな魚が生息しているか」がよくわかります。
さらに世界の淡水魚に目を向けると、圧倒的なスケールの大きさやユニークな見た目に魅了されます。



子どもから大人まで飽きることなく楽しめるはずです。
見どころを知ると、アクア・トトぎふへ遊びに行くのがもっと楽しくなります。
この記事が、アクア・トトぎふへ遊びに行くきっかけになると嬉しいです。
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